オリンピックやろうって国なんですよ?

IOCの重鎮が「たとえスガ首相がオリンピックをやらないと言ってもそれは個人的な意見にすぎないから、開催する」と言ってのけた。

 

怒りではらわたが煮えくりかえるが、オリンピックに反対すると「感情論」だとか「サヨク」だとか言われることもある。オリンピックを開催なにがなんでも開催することの大義が、実は「サヨクに負けないため」というばかばかしい感情論になっているのではないか? そんなにたくさんの「サヨク」が日本に存在しているなんて思えるとしたら、そのことのほうが妄想だろう。

今夏、オリンピックをやったらどうなるのか、冷静に、現実的に、考え、議論して、今こそ対策を考えてみてほしい。とくにすべての政治家にお願いしたい。

北原みのり氏の文章から引用する。

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友人の医師の表情が日に日に青ざめていくのがわかる。会うと真剣な目をしながら、ずっと最悪の事態を語り続ける。

「水際対策するというけれど、日本の国際空港は現在、抗原検査しかしていない。選手らに対して、PCR検査を五輪期間中は毎日やるというけれど、水際が甘ければ意味ないよ。だいたい海外の記者は監視のないフツーのホテルに宿泊しているよ。いったいどうやって彼らの動きを規制できるというの? ボランティアで関わる人たちに重症化リスクのある家族がいたらどうなるか。ワクチンの接種目標は掲げてるけれど、とてもじゃないけど非現実的! だいたいこの夏、日本のどこかで自然災害がおきる可能性は、例年を考えると限りなく高いですよ。何より東京で大地震が起きたら、いったい何が起きるかわかりますか? 炎天下で何万ものご遺体が路上で放置され、そこから新たな感染が発生する可能性を誰が今考えていますか? そういうリスクにどれだけ対応できますか? 具合悪くなったら救急車呼んで病院で診てもらえるという日常が、既に奪われているんですよ? それなのに今、国会では増税された消費税2%分を使って病床を減らす法案が通ろうとしている。都知事感染症研究の長い歴史をもつ都立駒込病院を統廃合しようとしている。こんな時に?! こんな時なのに!? 間違っている、間違っている! これは感染症という災害なんです。今はとにかく、人命優先して災害対策を取るべきなの!」